
おかえりなさい!稀代のシンガーソングライター・麓健一、実に11年ぶりのニューアルバムが届きました。
言い表せず澱みゆく心情を掬うような振り絞るように震わせた声と、控えめに鳴らされたギターが綴る永遠を感じさせるメロディ。嘘も本当も、猥雑さも高潔さも、そして過去も未来も溶け合った世界に横たわる途方もない恐れや感傷を、時には滑稽に、時には寓話のように、独特のロマンチシズムで歌となす唯一無二の歌詞。過去作にも通ずる寂寥感と、暖かな綻びや諦念が滲む今作は、掛け値無しの新たな傑作となりました。
彼方から降り注ぐオルガンやシンセ、そしてコーラスのレイヤード。リリカルなピアノや、歌に寄り添いながらも時に焦燥感を煽るようなドラムス。プレイヤー(ドラムス、鍵盤、シンセサイザー、パーカッション)兼プロデューサーとして参画した石橋英子氏が施したアレンジの数々と、ジム・オルーク氏による脈打つようなベースプレイ、そして祈りのような歌を幽玄に浮かび上がらせる響きのある思慮深い音像。親密さと緊張感、優しさと孤独が同居した名演が紡ぐ、暗がりで揺れる蝋燭の炎のように(そしてある人にとっては救済のように)儚く美しい11篇。
収録曲:
01. Pentagon
02. 彼方
03. 杖
04. ヘル
05. 水晶
06. ポテチン小唄
07. 幽霊船
08. Spaceship
09. アウラ市電17系統
10. どじょう
11. 椿事
過去作はこちらからダウンロード/試聴出来るので是非!
https://fumotokenichi.bandcamp.com/